動作確認報告や誤訳の指摘などだけでなく、言語リソースメンテナンスの作業分担をしてやっても良いぞという方は、Java JDK と Ant 1.6 以降をインストールして lot を使ってみてください。
各自変更を加えた JLP を lot を使って生成し、動作チェックの上で差分 patch を送る。そういう形でコンポーネントや期間による作業分断ができるようにするつもりです。patch 作成だけなら lot 無しでも済ませられますが、動作確認なども合わせると lot が必須になります。
# その辺の手順はまた別途書きます。
将来的には lot についてより詳細なドキュメントを書くことになるでしょ
うが、今のところはこれだけです。今すぐもっと知りたければ、まずは
ant の -p オプションを使ってください。
$ ant -p
lot の公開インターフェイスがすべて一覧表示されるので、これを使って
下さい。不振な挙動があればビルドスクリプトのソースを読むか、単に私
に問い合わせてください。バグレポートをお待ちしております。(^^;
勿論、aviary や thuderbird の差分をとることもできます。
$ ant diff-src -Dmode=aviary
$ ant diff-loose -Dpackage=thunderbird
$ ant diff-jar -Dmode=aviary -Dpackage=thunderbird -Dlocale=ja
$ ant diff-xpi -Daviary -Dlocale=ja -Ddiff.xpi.fromrevision=1.0.5
最後の例では diff.xpi.fromrevision プロパティを指定して、設定ファイ
ルを書き換えずに比較されるバージョンを変更しています。設定ファイル
で定義される任意のプロパティはこのようにコマンドラインから上書きで
きるのです。
lot では差分を HTML 形式で出力することもできます。
$ ant lpdiff-src
$ ant lpdiff-loose
$ ant lpdiff-jar -Dlocale=ja
$ ant lpdiff-xpi -Dlocale=ja
HTML 差分表は lpdiff ディレクトリに生成されますのでご覧ください。
これらのターゲットでは LpDiff を使用します。LpDiff についての詳細は
以下のページを参照してください。
http://www.mozilla-japan.org/jp/l10n/lpdiff/
cvs のコミットログは変更ログを HTML に出力して確認できます。
$ ant cvs-chengelog
$ ant cvs-changelog -Dcvs.log.module=l10n/ja
デフォルトではここ 2週間以内にコミットされた変更について HTML 出力
されます。変更ログ HTML ファイルは cvs/trunk/changelog ディレクトリ
の配下に出力されます。この HTML では変更点の詳細を確認しやすいよう
lxr や bonsai へのリンクが含められます。
mar さん、Win 用 diff/cvs の紹介ありがとうございます。
lot 使用環境の作り方を書くときにはそれらを使うようにしてみます。;-)
以下、lot 作っていく上で考えたこととかメモ
lot の第一目的はL10N の効率化。
L10N 作業のメインは言語リソースファイル(localeファイル)の日本語化であり、この作業はエディタで行うのが一番早い。エディタで行う方が早い作業については lot がサポートする必要がない。つまり、ファイル編集、grep などに関する機能は不要。
逆に、エディタで行わない作業は lot から手軽に行えるようにする。
ja/ja-JP-mac フィルタ処理、一部ファイルの自動生成、パッケージ作成、diff、インストーラパッケージングなどがこれにあたる。
なお、cvs のコミットなどについてはミスがあったときに迷惑がかかるので lot では行わない。
また、本家(?)の方では Mozilla Translator を置き換える、XUL ベースの GUI ツールを作ろうという動きがありますが、いつになるか分からないし、個人的には CUI の方が手軽だし ja/ja-JP-mac の切り分けもあるので、必要要件が満たされるまでは lot と併用とかになるかと思います。